2021年3月の自選短歌

死んだので笑顔の写真飾られる(君は恥ずかしがって、やめろって)

題詠『 笑 』


久々の久(ひさ)を消させる手間かけて意味を強めた々(おなじ)の呪い

題詠『 久 』


小人(しょうにん)の表記見上げる我に降る「子供(こども)二枚」と張る父の声

題詠『 小 』 


北の地にハンノキ花粉飛んでから季節は2倍速になり


人間がニンゲンとだけ鳴くのならピカチュウみたいに愛せたのかも


絶景の 崖にならびてセルフィーす ピース出来る人出来ない人が

題詠『 景 』


僕が知る東尋坊の景色とは、いのちの電話ボックス越しの


クレームに「保障期限切れてます」。頭ぶつけて死ねないんやて。

題詠『 豆腐 』

いくら書房

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